辞書を編む
[右][愛][萌え][キャバクラ]……。あなたなら、これらのことばをどう定義するだろうか。国語辞典を引くと、語釈の特徴が辞書によってそれぞれ違う。われらが『三省堂国語辞典(サンコク)』は、他の辞書とは違った視点で集めたことばに、誰にもまねのできない語釈をつけたい。でも、どうやって?――『サンコク』の改訂作業に追われる辞書編纂者が、辞書作りの実際を惜しみなく公開、「感動する辞書を作りたい」という情熱を語る。街なかでの用例採集、語釈をめぐる他辞書との競争など、知られざるエピソードを通じて、国語辞典がいかに魅力に満ちた書物であるかを伝える。
目次
はじめに
第1章[編集方針]
第2章[用例採集]
第3章[取捨選択]
第4章[語釈]
第5章[手入れ]
第6章[これからの国語辞典]
おわりに
主要語彙索引
著者紹介
飯間浩明(いいまひろあき)
1967年香川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院博士課程単位取得。専門は日本語学。『三省堂国語辞典』編集委員。早稲田大学などで非常勤講師も勤める。著書に『ことばから誤解が生まれる』(中公新書ラクレ)、『伝わる文章の書き方教室』(ちくまプリマー新書)、『非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門』(ディスカヴァー携書)などがある。