ルネサンス レキシトゲイジュツノモノガタリ
2012年6月15日発売
定価:1,045円(税込み)
ISBN 978-4-334-03691-1
光文社新書
判型:新書判ソフト
ルネサンス 歴史と芸術の物語
ルネサンスとは、一五世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を目指した一大ムーブメントを指す。しかし、古代の文化が復興した理由、あるいは中世的世界観から脱する流れに至った理由を明確に答えることはできるだろうか。
ルネサンスとは本来、何を意味し、なぜ始まり、なぜ終わったのか――。
皇帝と教皇による「二重権力構造」をもち、圧倒的な存在として人々を支配していた中世キリスト教社会は、いかにして変革していったのか。美術との関係だけで語られることの多い「ルネサンスという現象」を社会構造の動きの中で読み解き、西洋史の舞台裏を歩く。
目次
はじめに
第 1 章 十字軍と金融
第 2 章 古代ローマの理想化
第 3 章 もう一つの古代
第 4 章 ルネサンス美術の本質
第 5 章 ルネサンスの終焉
第 6 章 ルネサンスの美術家三十選
おわりに
著者紹介
池上英洋(いけがみひでひろ)
一九六七年広島県生まれ。國學院大学文学部准教授。東京芸術大学卒業、同大学院修士課程修了。海外での研究活動、恵泉女学園大学人文学部准教授を経て現職。専門はイタリアを中心とする西洋美術史・文化史。著書に『Due Volti dell’Anamorfosi』(Clueb、イタリア)、『レオナルド・ダ・ヴィンチの世界』(編著、東京堂出版)、『ダ・ヴィンチ―全作品・全解剖。』『キリスト教とは何か。』(監修、ともに阪急コミュニケーションズ)、『血みどろの西洋史』(河出書房新社)、『恋する西洋美術史』『イタリア 24の都市の物語』(ともに光文社)、『西洋美術史入門』(筑摩書房)などがある。