ズカイ ウチュウノカタチ
2018年10月17日発売
定価:1,012円(税込み)
ISBN 978-4-334-04374-2
光文社新書
判型:新書判ソフト
図解 宇宙のかたち「大規模構造」を読む
宇宙には無数の銀河が存在している。しかし、銀河は宇宙空間に一様に分布しているわけではない。銀河・銀河群・銀河団・超銀河団といったように、階層的な構造がある。では、さらに大きなスケールでは、宇宙はどのような構造をしているのか。宇宙全体を俯瞰して見ると、そこには「宇宙の大規模構造」と呼ばれる複雑な姿が浮かび上がってくる。
ビッグバンから始まる宇宙138億年の歴史の中で、大規模構造はどのように形成されてきたのか。それを探ることは、宇宙そのものの起源に迫ることに直結している。宇宙の姿はどこまで解明されているのか。宇宙の大規模構造研究の先駆者が、観測データや研究上のエピソードを交えて綴る。
目次
まえがき
第1章 宇宙の階層
第2章 大規模構造の発見
第3章 大規模構造の形成
第4章 宇宙の初期ゆらぎ
第5章 大規模構造の定量化
第6章 大規模構造の形状
第7章 赤方偏移空間
第8章 バリオン音響振動
第9章 ダークエネルギーと大規模構造
第10章 宇宙の性質と大規模構造
第11章 宇宙はどこまで解明できるのか
著者紹介
松原隆彦(まつばらたかひこ)
1966年長野県生まれ。高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所・教授。京都大学理学部卒業。広島大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。東京大学大学院理学系研究科、ジョンズホプキンス大学物理天文学科、名古屋大学大学院理学研究科などを経て現職。井上科学振興財団・井上研究奨励賞および日本天文学会・林忠四郎賞を受賞。著書に『宇宙に外側はあるか』『宇宙はどうして始まったのか』『目に見える世界は幻想か?』(以上、光文社新書)、『現代宇宙論』『宇宙論の物理(上・下)』(以上、東京大学出版会)、『大規模構造の宇宙論』(共立出版)などがある。