数字のセンスを磨くデータの読み方・活かし方
私は本書で、次の二つのことをお伝えしたいと考えています。
ひとつは、「数字にきちんと向き合ってほしい」ということです。もうひとつは、「数字にできないこと」を知ってほしいということです。(中略)
多くの入門書は、数字が作り出されるプロセス、そこに含まれる歪みについては、統計調査の文脈で一部だけを触れるか、あるいは「数字をそのまま受け入れ」ています。あとは手法の解説だけです。これだと、数字を扱う「センス」は磨かれないままです。
(「はじめに」より)
目次
第一章 数量化のセンス
第二章 比較のセンス
第三章 因果のセンス
第四章 確率のセンス
第五章 分析のセンス
第六章 数量化のセンス再訪
おわりに――数字に取り囲まれながら生きる
著者紹介
筒井淳也(つついじゅんや)
1970年福岡県生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学。博士(社会学)。現在、立命館大学産業社会学部教授。専門は家族社会学・計量社会学。著書に『制度と再帰性の社会学』(ハーベスト社)、『親密性の社会学』(世界思想社)、『仕事と家族』(中公新書)、『結婚と家族のこれから』(光文社新書)、『社会を知るためには』(ちくまプリマー新書)、『社会学―非サイエンス的な知の居場所』(岩波書店)などがある。