ブキヨサラバ ゲ
2007年8月9日発売
定価:902円(税込み)
ISBN 978-4-334-75135-7
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
武器よさらば(下)
過酷な戦場から、逃避行を試みる二人……
待ち受けていたのは――喪失と孤独
内容 燃え上がる愛の行く末 傷が癒え、再び前線へと戻るフレデリック。しかし戦況は厳しく、イタリア軍は敗走を余儀なくされる。フレデリックは戦線を離脱し、命がけでキャサリンのもとへ帰り着く。結婚を誓い、スイスへ脱出する二人。だが、戦場の中で燃え上がった愛の結末は、あまりにも悲劇的なものだった。
この作品、後半からいきなり厭戦的になり、その一方で、みずみずしい恋愛物語が進行していく。この虚無感とロマンチックな躍動感――へミングウェイの手にかかると、鮮やかに迫ってくる。(訳者)
目次
第三部
第四部
第五部
解説 金原瑞人
年譜
訳者あとがき
著者紹介
著者:アーネスト・ヘミングウェイ [1899-1961]
アメリカの小説家。行動派の作家で、第一次世界大戦に赤十字の一員として従軍し、負傷する。その後、特派員として再び渡欧。スペイン内乱や第二次世界大戦にも従軍記者として関わり、その経験を元に『武器よさらば』『誰がために鐘は鳴る』を書き上げる。第二次世界大戦後はキューバに渡り、1952年に発表した『老人と海』でピューリッツアー賞を受賞。1954年にはノーベル文学賞を受賞する。晩年は健康と精神状態が悪化し散弾銃で自殺。
訳者:金原瑞人
1954年生まれ。法政大学社会学部教授。翻訳のほか、エッセイ、評論など幅広く手がけている。訳書に『幸せな王子』(ワイルド)、『タイムマシン』(ウェルズ)、『青空のむこう』(シスラー)、『ブラッカムの爆撃機』(ウェストール)、『プークが丘の妖精パック』(キプリング、共訳)など多数。