シャリンノシタデ
2007年12月6日発売
定価:682円(税込み)
ISBN 978-4-334-75145-6
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
車輪の下で
“運命の車輪”の下で悶え苦しむ少年ハンス。
思春期にのしかかる「重圧」をやわらかな感性で描き出した画期的な新訳。
周囲の期待を一身に背負い猛勉強の末、神学校に合格したハンス。しかし厳しい学校生活になじめず、学業からも落ちこぼれ、故郷で機械工として新たな人生を始める……。地方出身の一人の優等生が、思春期の孤独と苦しみの果てに破滅へと至る姿を描いたヘッセの自伝的物語。
著者紹介
ヘルマン・ヘッセ[1877-1962]
ドイツの作家。両親はキリスト教伝道者。神学校に進むが学校生活になじめず、神経を病み退学。その後も高校を退学、3日で書店を退職するなど挫折を繰り返す。しかし独学で勉強し、27歳で出した初めての小説『ペーター・カーメンツィント』で成功を収め、有名作家となる。主な作品に『車輪の下で』『デーミアン』『シッダールタ』『荒野の狼』。1946年ノーベル文学賞受賞。1962年脳内出血のため自宅で睡眠中に死去。
[訳者]松永美穂
東京大学大学院人文社会研究科博士課程満期単位取得。早稲田大学教授。訳書に『朗読者』『逃げてゆく愛』(シュリンク)、『ワイキキ・ビーチ。』(シュトレールヴィッツ)、『リスとお月さま』(メッシェンモーザー)などがある。