アカトクロ(ゲ)
2007年12月6日発売
定価:1,122円(税込み)
ISBN 978-4-334-75146-3
古典新訳文庫
判型:文庫判ソフト
赤と黒(下)
抑圧的な社会で激しく苦悩する魂の葛藤を描いた
「情熱の文学」がついに完結!
神学校を足がかりに、ジュリヤンの野心はさらに燃え上がる。パリの貴族ラ・モール侯爵の秘書となり、社交界の華である侯爵令嬢マチルドの心をも手に入れる。しかし野望が達成されようとしたそのとき、レナール夫人から届いた一通の手紙で、物語は衝撃の結末を迎える!
著者紹介
スタンダール[1783-1842]
フランスの小説家。代々法曹家を生んだブルジョワの家庭に生まれる。7歳のとき熱愛していた母親を亡くす。その反動からか、王党派の父親に激しく反発し、自らは共和主義者となる。ナポレオンのイタリア遠征に参加し、陸軍少尉に任官。このときから生涯、イタリアを愛することになる。その後は官僚となり、多彩な女性遍歴など、派手な生活を送る。この間、『恋愛論』『赤と黒』などを書き上げる。1842年、卒中で死去。
[訳者]野崎歓
1959年生まれ。東京大学文学部准教授。フランス文学研究のほか、映画評論、文芸評論、エッセイなど幅広く手がけている。著書に『フランス小説の扉』『赤ちゃん教育』『われわれはみな外国人である―翻訳文学という日本文学』ほか。訳書に『逃げる』(トゥーサン)、『ある秘密』(グランベール)、『幻滅』(バルザック、共訳)、『ちいさな王子』(サン=テグジュペリ)など多数。