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タビハミチヅレ キリキイマイ
2019年5月24日発売
定価:1,760円(税込み)
ISBN 978-4-334-91281-9
フィクション、文芸
判型:四六判ハード
旅は道づれ きりきり舞い
東海道中膝栗毛』を著した戯作者、十返舎一九は舞の父。大酒のみで希代の変わり者。舞の家に居候する葛飾北斎の娘で女絵師のお栄も一九に負けず劣らずの偏屈者。更に、敵討ちのために江戸に出てきた浪人・今井尚武は一九の押しかけ弟子となり、舞の許嫁を勝手に名乗っていた図々しい奴。ところが、父から縁談話をことごとく壊され、婚期を逃してしまうのではと焦っていた舞といい感じとなり、とうとう祝言をあげることに。舞は嫁き遅れを免れ、うれしくてほっとしている、はずなのだが、大酒飲みや居候のいる台所は火の車、一九が旅籠の女に産ませたとおぼしき男児、丈吉を育てることになったりと、相も変わらず、奇人変人たちが巻き起こす大騒動の後始末ばかり。いったいいつまで「奇人気まぐれきりきり舞い」とおまじないを唱えつづけなければならないのか。そんな中、老舗の本屋に奉公に出ていた舞の兄、市次郎が府中宿で晴れて自分の店を開くことになり、一九たち一家を故郷の駿府に招きたいと文が届く。江戸から府中の東海道四十四里を一行は旅することとなる。どんな珍道中となりますか。大好評「きりきり舞い」シリーズ第三弾。